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積極奇異 受動型 その実際 [自閉症資料2]

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自閉症は積極奇異型と受動型に分類出来る。






レナードの朝の演技指導にオリバーサックスが立ち会った時、患者を模す演技をさせた所、ものの
見事に小刻みに動く演技を選ぶ人と、固着し一切動かない演技を選ぶ人に分かれたそうだ。






これは、脳の構造が二通りに区分け出来る事を示準しているとの解説があったが、私も全く同感だ。






知ったかぶりのナンチャッテアスペの話は、実物と現実に深い付き合いをしていないので、その記述を
読むと、それは自分の事なのか、誰か他の人が自閉症でその様子を観察したのか、その人は積極奇異
なのか受動型なのか全てがごっちゃ。だからあり得ない症例、あり得ない行動を取った事になる。






殆どの人は、自閉症と日常を共に過ごして無いから、支離滅裂な話でも何の疑問も感じない。そして
その受け売りを人にまことしやかに伝聞する。自閉症の情報はこうした伝聞情報が殆どだ。実のある話
はカナー型の子供の日常の様子ぐらいだ。






積極奇異と言うが、これは人に対するアプローチが非常に積極的であるが、奇妙な事でも平気でおこなってしまうと言う事。実は私(アスペルガー症候群診断済み)がそうだ。フリスの書籍に、
ギルバーグが例に挙げた子供の記述がある。






その中の「ちびっこ教授」は、まさしく私の子供時代そのモノで、まるで私の様子を見ていたかの様な
話だ。改めてこうやって読むと、初めて自分自身の様子が手に取るように思い出される。






「ねえねえ、知ってる?」これで始まる話は、ただただ自分がその事について話したいから、相手を
探しているだけで、コミュニケーションとは少し意味合いが違う。






「ねえねえ、知ってる?」この話す相手は、お愛想でこの話に付き合ってくれる人間だから、当然大人
になる。子供相手に話した所で、先ず興味を示さずどこかへ行ってしまう。大人ならば、「何故か、
不思議な事に」私の話が終わるまで、「あっそー、凄いね-、そうなの」とずっと相手をしてくれる
事を知っている(学習した)からだ。






初めの頃は誰でも聞いてくれたが、段々話す情報量が多くなってくると、相手が女(おばさん達)だと、
適当にいなされる事も学習する。そうなると、私の話に相手をしてくれそうな大人の男相手に話しかけ
る事になる。ところが、子供を相手にする大人の男などそんなに居ない。それでも話したい事がある
から、イケそうな大人が来ると誰彼構わず話しかける事になる。






これが、私が「積極奇異型」の自閉症児となる過程である。






一方受動型と言う自閉症児も居る。実は私の妻(アスペルガー症候群診断済み)が受動型なのである。






受動型と言うのもあくまで対人的コミュニケーションの事を示している。幼稚園へ行く前から一人で
「遊ぶ」事が好きで、仕方なく幼稚園へ行かされる。別に一人で遊ぶのが好きな訳では無く、
人の相手をするのがめんどくさいだけなのだ。






学校へ上がると一人でじっと何かを見ている無口な子供でも、そんな子供に興味を持って話しかけて
来る女の子が居る。恐らくその女の子も騒々しいのが嫌いなんだろう。そんな女の子の働きかけに
よって、少しずつ話をする様になり、1年もするとようやく打ち解ける。






ところが、その様子を見た教師は、固定した友達関係しか築けない子供に対して、広く沢山の友達を
作れる様にと教育的配慮から、やっと築けた人間関係をクラス替えで引き離す。






ほそーいほそーい僅かなコミュニケーションの糸を、本人の意思に反してぶちこわすのである。
酷い絶望感の中、また一人で居ると、そんな中にもまた友達らしき相手が出来るが、またクラス替えと
称して、コミュニケーションの小さな芽を残酷にも摘み取るのだ。






友達と言うモノ。コミュニケーションと言うモノ。その小さな芽を、教師達は嬉々として摘み取るの
だから、もう一切期待しない様になる。






こうして普通学級に存在する受動型の自閉症児(アスペルガー症候群の子供)は出来上がるのである。






ところが、積極奇異群、受動型と言う「単語、言葉」だけで理解した様な気がする連中が殆どで
現実には行動様式はこの単語とは全く一致しない。






簡単に言えば、積極奇異群の私は、殆どテレビの前で長椅子に寝そべっているのが日課。新聞を読むか
テレビを見るかパソコンをやるか寝ているか何れかだ。余程体調が良く、気分が盛り上がって何か家の
仕事をする位でまず動かない






ところが、受動型の妻は、受動型と言っても人に対しての話。現実には、朝7時に起きてから、夜9時に
寝るまでひっきりなしに動き回っている






脳内からのトリガーに対して、非常に敏感忠実なのに 受動型 の妻。
脳内からのトリガーに対して鈍感、あったとしても受け付けないのに 積極奇異群 の私。






そこでレナードの朝。
正常な人の俳優でも無意識に「固まる脳」の演技と「動き続ける脳」の演技に分かれる。






積極奇異群の私は「固まる脳」を持ち、実際父は、若年性アルツハイマーを47才で発症した。
受動型の妻は「動き続ける脳」を持ち、実際叔母がパーキンソン病になり亡くなった。






こうやって、実際のサンプルを基に、実例を伴った症例を考えると、単語を知っただけで分かった様な
事を言う事が如何にバカな事か良く分かる。






逆に言えば、話の中に矛盾を見出す事が出来る様になると言う事は、それだけ自閉症の事を理解出来て
来たと言う事にもなる。






そしてよく考えて欲しい。
貴方はこの様に、分かり易く自閉症のアスペルガー症候群の発達障害の話を聞いた事がありますか?






ネット上には、溢れかえる程自称専門家や、自称専門医、自称療育家が居るが、分かり易く説明出来な
いと言う事は、実は分かっていない。






芯の部分、真の部分で分かっていないと言う事なのだ。
2023年7月30日追記:厳密に言えば、孤立、受動、積極奇異というのは、子供の時の話。
ウイング達も、徐々に孤立から受動、受動から積極奇異と推移すると言っている。
だから、正確に言うと、元受動型の妻。と言うべきだな。
2024年3月31日追記:さらに言うと、これは14才未満のコミュニケーションに問題のある子供を集め
その子達を、タイプ別にザックリ3つに分類したと言う話。
孤立型と言うのは、古典的自閉症カナー型の子供の事。ローナ・ウイングは、成長と共に
徐々にタイプが推移する所までは確認したが、その後の統計化、論文化は諦めた。
ローナ・ウイングでさえ体系的に整えられなかったモノを、日本ではあたかも成人に該当する様な
虚構が蔓延っている。
日本では自閉症グレーゾーンにしても、なぜASD自閉症論文に反する虚構ばかりが好まれるのか。
本当に不思議。



【自閉症テレビ20】幾つある?自閉症のタイプ


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